ノリタケのアール=デコのオーバルボウル(トレー)です。
引き締まった黒の縁取りに囲まれた色とりどりの花模様はシンプルで勢いがあり、優雅というより躍動的です。
また、当時流行ったラスター彩がその色調を絶妙に際立たせたすばらしい作品です。
バックマークはM-JAPAN印 1920年頃のものです。
❤︎ ノリタケとアールデコ:1920年代のアメリカは市民生活に電気製品や自動車などが登場し、社会が急速に変化を遂げました。これを反映し、デザインも植物模様などの曲線ではなく、スピード感ある直線的な幾何学模様や明快な色彩の、アールデコと呼ばれる様式が流行しましたf。大都市に新しく建てられたビルには金属製の扉や斬新なデザインの照明器具が輝き、最先端を行く装飾としてアールデコ様式が取り入れられました。ノリタケの前身であるモリムラブラザーズでは、いち早くこの様式を採用したデザイン開発を行いました。
モチーフには幾何学模様をはじめ、当時流行の服飾イラストやミュージカルの人気主演女優などが用いられました。そして流行の先端を行くモダンガールの姿をかたどった鉢や小皿、アヒルや鴨などの鳥で立体的に装飾した器など、それまでノリタケにはなかった斬新なデザインの製品が数多く誕生しました。 |
❤︎ ラスター彩:「ノリタケ・アールデコ」は明るく鮮やかな色彩表現が特徴で、その彩色には「ラスター彩」が多用されました。ラスター彩とは「輝き」を意味する英語で、金属や貴金属を原料とした絵の具を焼き付けて陶磁器に薄い金属皮膜を施す技法だ。光の屈折によりメタリックに輝くところからこう呼ばれました。その優雅できらびやかな表現は、当時のアメリカ女性の憧れの表現でもありましたが、残念ながらラスター彩は酸に弱く、現在では使用されることはなくなりましたが、近代的に変貌する大都会の完成を表現するのに似合った装飾技法であったといえる。だが、世界恐慌で米国への輸出品が激減すると、アールデコの生産も終わりを告げました。
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■ サイズ/228×112×30mm
■ 材 質/磁器
■ ブランド/ OLD NORIATE オールドノリタケ
■ 送料ランク/A